車道に飛び出した息子にも責任があるから過失相殺をしたいと言われました

Q 中学生の息子が自転車で帰宅途中,車にはねられ骨折しました。加害者に治療費を請求すると,車道に飛び出した息子にも責任があるから過失相殺をしたいと言われました。仮に息子にも事故の責任がある場合,全額の請求はできませんか。

 

A 息子さんにも不注意による飛び出しなどの過失がある場合,過失割合に応じて賠償額の減額がなされるでしょう。

 交通事故の発生原因や事故の態様は様々で,必ずしもいずれかが一方的に悪いとは言えない場合もあります。このような場合,事故により生じた損害の賠償責任は,過失割合に応じて負担させるのが公平です。被害者側にも過失がある場合には,被害者に生じた損害額から,過失割合に応じて賠償額を減額することができ,これを過失相殺といいます。

 もっとも,過失相殺を行うには,被害者に過失相殺能力が必要です。交通事故における過失相殺能力は,「事理弁識能力」の程度とされ,一般的な交通の危険を理解し,自分の安全のために単純な注意を払える能力と言い換えられます。過失相殺能力の有無は,年齢で一律に区切れるわけではないものの,5歳前後で認められることが多いようです。被害者本人に過失相殺能力が認められない1歳児などの場合には,親等の監督者が安全に注意すべきだったという場合が多く,監督者を含めた「被害者側の過失」の法理を適用し,過失相殺が認められることがあります。詳細は【被害者側の過失】をご参照ください。

 そして,交通事故の過失割合は,迅速・公平な事件処理を目的として,事故態様で類型化され,東京地裁民事交通訴訟研究会編『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準 別冊判例タイムズ』が実務で広く基準として活用されています。裁判所も,この基準を目安として,事案ごとの諸事情を考慮し,最終的に過失割合を判断しています。なお,過失相殺を行うかどうかは,裁判官の自由な判断に任されており,被害者の過失が軽微で,加害者の行為態様が悪質な場合など,過失相殺を行わないという判断も可能です。

 ご質問では,中学生で過失相殺能力がありますので,息子さんが注意を怠って車道に飛び出した結果事故が起きたとすれば,その過失割合に応じて賠償は減額されることになります。


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