被相続人の内縁の妻に逸失利益のほとんどが支払われてしまいました。相続人は逸失利益全額を請求できませんか。

Q 兄が交通事故で死亡しました。兄とは何年も音信不通でしたが,私は唯一の相続人なので,兄の将来の給料分(逸失利益)を自賠責保険に請求しました。ところが,兄には長年の内縁の妻がおり,その女性に将来の扶養分として,逸失利益のほとんどを支払ったそうです。私は逸失利益全額を請求できませんか。

A 死亡被害者から扶養を受けていた内縁の妻は,将来の扶養利益分を請求する権利があります。先に内縁の妻が扶養利益分を取得した場合,相続人が受け取れるのは,逸失利益から,内縁の妻が取得した金額を差し引いた額にとどまります。

 法律上(戸籍上)の婚姻関係にない内縁関係の場合,財産分与や,不当に関係を破棄した場合の慰謝料は発生しますが,相続権はありません。

交通事故で被害者が損害を受けた場合,被害者自身が損害賠償請求権を行使しないままに死亡した場合,その請求権は被害者の相続人に相続され,内縁の配偶者は,被害者に生じた損害賠償請求権を相続によって取得・行使することはできません。

もっとも,最高裁は,「内縁の配偶者が他方の配偶者の扶養を受けている場合において,その他方の配偶者が自動車の運行によって死亡したときは,内縁の配偶者は,自己が他方の配偶者から受けることができた将来の扶養利益の喪失を損害として,自動車保有者に対してその賠償を請求することができるものというべきである」として,「内縁の妻が先にその扶養利益喪失分を受領したときは,その額は,相続人に支払うべき死亡被害者の逸失利益の額から控除すべきものと解するのが相当」と判断しました。内縁の配偶者が受ける将来の扶養利益は,被害者の逸失利益から支出されるはずであったこと理由に挙げています。ご質問の事情によると,妹さんの逸失利益の受領は,内縁の妻に支払われた残額にとどまると思われます。


初回相談無料 法律相談のご予約はお電話で 0120-745-014

当事務所の新着解決事例&トピックス

受傷部位・障害名別解決事例

    • 顔
    • 頭蓋骨
    • 高次脳機能障害
    • くも膜下出血
    • 目
    • 首(むちうち)
    • 鎖骨
    • 肩
    • 胸部
    • 橈尺骨
    • 手
    • 脊髄・脊柱
    • 腰
    • 膝
    • 大腿骨
    • 脛骨
    • 死亡事故
    • 物損事故
等級
  • 1級~8級
  • 9級
  • 10級
  • 11級
  • 12級
  • 13級
  • 14級
  • 認定なし
性別
  • 男性
  • 女性
職業・年代
  • 小児
  • 学生
  • 主婦
  • 会社員
  • シニア
症病の状態
  • 捻挫・むちうち
  • 骨折・打撲
  • 醜状障害
  • 高次脳機能障害
  • 機能障害
  • 死亡
  • その他
PAGE TOP